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びよーんのつま。

「私たちは、生きてさえいればいいのよ」(太宰治「ヴィヨンの妻」)

VR初心者がJapanVR Fest.に行ってきた #JVRfest

イベント 技術 VR/AR/MR 文学

概要

「VRは体験してみないとわからない――!」

そう言うVRエンジニアに手引きされて元Web屋もどきがJapanVR Fest.に行ってきた。

http://jvr-fest.com/2017/01/2894/jvr-fest.com

印象に残ったプロダクト

株式会社GATARI「(プロダクト名不明)」(HTC Vive)

「声を発して生まれた映像的な効果を眺めて楽しみ、それを共有する」という体験を。

会場で一番最初に体験したVRプロダクトで、思いっきり感動したのがGATARIの「発声した言葉をオブジェクト化して投げる」というアプリケーション。

実装上、多分すごく難しいことはしていないんだろうな、と思う。音声解析はGoogleAPIを叩けばいいし、Unityなどのゲームエンジンには物理演算が組み込まれているわけだし。

しかしこのプロダクトは、読書体験の新しい可能性を示唆するものだ!

「恥の多い人生を送ってきました」という言葉を投げつけ他の言葉をなぎ倒す快感!太宰治の言葉の圧倒感!

「文学作品を発声する人は初めてです」と言われたが、詩歌を作る自分にとってこれは新感覚だった。

「極楽は丁度朝なのでございましょう」という言葉を天に投げて、それが物理法則に従って顔面に落ちてきたとき、芥川龍之介の洗練され尽くした言葉の普遍性に私は泣きそうになった!

DMMゲームスの「文豪とアルケミスト」というゲームでは文学が「矢」「刃」「銃弾」「鞭」として表現されているが、それを三次元的視覚情報で表現したのがこのプロダクトだと思う。ぜひ出版や資料館などと組んでほしい。

https://gatari.co.jp/gatari.co.jp

株式会社ワンドブイ「SEIYA OculusTouch」(OculusRift+Touch)

運動不足をこじらせて循環器弱ってる私が全力で楽しんで後から胸痛で死ぬかと思ったのがワンドブイのVR音ゲーSEIYA。

http://wandv.jp/service/product/seiyawandv.jp

プレイヤーの身長に合わせたマーカー散布調整がされていないため、身長153cmの私は(ヒールを履いた状態でも)届かないマーカーがあったが、SEGAのmaimaiとチュウニズムが好きな人は間違いなく好きだし近所のゲーセンにあったら通うくらいには好きだ。実際、傍目に見ると「VRヘッドセット装着したロリータがガチダンス」しているという大変ロックな絵面になっていたと思う。録画してもらえば良かった。

maimai.sega.jp chunithm.sega.jp

実際に店舗導入する場合は、以下の調整や追加実装があると私が楽しい。

  • 最初のチュートリアルでプレイヤーの可動域を設定しマーカー散布を再調整
  • スコア表示をより分かりやすくする
  • スコアやコンボによるライブショー的演出

http://wandv.jp/wandv.jp

わぁ!Drupalだぁ!Drupalって文字自分のサイトぶりに見た!

VRプロダクトの課題

UI/UXデザイナーの必要性

今回いくつかVRプロダクトを経験してみて感じたのが、UI/UX研究に割かれている人員が少ないのでは?ということで、実際今日私を秋葉原に連れて行った人間が日々嘆いていることだった。

今回は「お披露目会」だったわけだけれども、製品化するときは口頭で使い方を説明するわけにはいかない。短いチュートリアルや、カーソルのデザインだけでユーザーへの挙動を示さなければいけない。そういったことを考えたとき、仮想現実世界におけるユーザーの「手」となるカーソルのデザインは最重要事項なのではないかと感じた。

仮想現実上で人間の腕は伸長する?

今回個人的に大きな発見だったのが、OculusTouchにせよViveにせよ、コントローラーを持ってしまうと、ユーザーの認識するカーソル位置はコントローラーを握る手でなく、コントローラーの先になるということだ。個人的な感覚かと思ったが、よく考えれば任天堂Wiiのコントローラーはそのように実装されているわけだから、人体科学的に実証されていることなのかもしれない。知らんけど。

VR/ARの到達点は物理的束縛からの解放か

「Tango de えいご」を公開されていたやのせんさん@とお話しさせてもらっていて、自分がVR/ARに求めているものとは「物理的束縛からの解放」なのではないかと思った。話の中で私はやのせんさんに虚淵玄原案の「PSYCHO-PASS」を紹介したが、PPの世界は「ARと機械学習研究が進歩した世界」である。スマートフォンはバイタルチェック&IDデバイスを兼ねた腕時計サイズまで、衣装ホログラム操作デバイスは化粧品のコンパクトサイズまで小さくなっている。

今回紹介したプロダクトでいうと、「SEIYA」のコントローラは、実際にはマジックテープで着脱するリストバンドまで簡素化されるのが理想だ。

他にもディック原作の映画「トータルリコール」が話題に上がった。

まとめ

  • VRによる新しい読書体験をした
  • 優秀なUI/UXデザイナーが求められる業界だと感じた
  • VR/AR/MRめっちゃええやん!

あ、詩歌集出してます。どうでもいいですけど、萩原朔太郎の詩ってVRコンテンツ向きじゃないですかね?

雪解けの日に: 吉野雪緒 詩歌集

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